漫画「日出処の天子」聖地をめぐるバスツアー(妄想)
少し前ですが、友人のご好意により能狂言「日出処の天子」を鑑賞する機会に恵まれました。
「日出処の天子」は厩戸王子(聖徳太子)が主人公の山岸涼子先生の傑作漫画です。私は高校生のときに夢中になり、同じクラスの娘たちと、「毛人と厩戸が結ばれて欲しい!」「刀自子が可哀そうすぎて泣ける!」などと、登場人物たちの恋の行方を想い盛り上がっていました。
大学に入学しバスガイドのアルバイトの研修で奈良の斑鳩法隆寺に行ったときは、口にはしませんでしたが心の中では「ここで……厩戸が……」とドキドキ胸を高鳴らせていました。
その後も何十回と仕事で法隆寺には行ったのですが、私の頭に浮かぶ聖徳太子像は山岸涼子先生が描く絶世の美少年の厩戸王子のままです。
漫画、フィクションではありますが、飛鳥時代のおおまかな歴史の流れを追っていたので、バスガイドの仕事の際にも役に立ちました。
さて能狂言の「日出処の天子」ですが、そもそも主演の野村萬斎さんが、「少年」である厩戸王子を演じて違和感はないのか……という事前の杞憂はすぐに消え、原作にかなり忠実で、山岸涼子先生の描いた世界が再現され、ラストには涙を流していました。
多くの女性たちの心をつかんだ「日出処の天子」は、今読んでも「超能力を持つが故に異端となり、愛を乞うても手に入らなかった孤独な少年」の哀しさに胸がしめつけられます。
以前、SNSで、ふと私が「『日出処の天子』聖地巡りバスツアーとか、ガイドしたいな」と軽く投稿したことがありました。そのときに「あったら絶対に行きます!」と反応してくれたのが光原百合さんという、広島の尾道在住で、怪談イベントでよく顔を合わせた作家さんです。
そのうち光原さんは病気で亡くなってしまいバスツアーのことも忘れていました。
ただ今年に入り、能狂言「日出処の天子」を鑑賞したことによって思い出したのです。
実行は難しいでしょうが、私が考えた「日出処の天子」バスツアーのコースを、こちらで紹介します。(漫画のネタバレを含む)